写真を撮る行為

人が〈なにか〉を見たとき、五感や感情も含めて、一つのブロックを形成し記憶される。それは、瞬きと瞬きの間に1ブロックを形成するともいわれる。(瞬きは意識と直結している)

見たものを見たままに写真に撮ることは不可能だ。
対象は目の前にあるものとは限らない。対象は無意識に変換される。
偶然変換される対象を通してイメージを発見し、ファインダーのイメージと重なる。

コンポジションは無意識のうちに決められる。考えてはいけない。
脳がイメージを記憶するように対象を見て、そのように記録する。
レオナルド・ダ・ヴィンチが街を徘徊し、人々の表情を見てデッサンするように記録する。

対象は自分の感情の深奥に触れるもの。表象し得ない〈なにか〉。
心の最も深い階層で紡ぎ上げている”美”の一かけら。
それらの対象から不純物を取り除く作業のように「見る」。
そうすればコンポジションは考えるまでもなく、何処かへ向かうプロセスとしての写真が出来上がる。
私は日常の中で、写真を撮る行為を通して、合目的性を提示する。